【白猫】オーバードライブ紅蓮 Story2
目次
story5 変身
<魔獣は、空に舞い上がり、消えた……
残された魔獣は、あたりを見回したのち……>
<こちらも、飛び立っていく。>
…………
……
<魔獣は空を飛び、一瞬で雲の上に出た。>
……うーん。おっぱらえたから、いい……かな?)
<魔獣は急降下し、人気のない裏通りに降り立った。>
ハァ、ハァ、ハァ……やっぱりケンカはしたくないな。
に、しても……リネア、なんであんなところにいたんだ……?
なんかフクザツになってきたな……えっと、とりあえず店に戻ろ。
…………
……
数日前……僕は、怪物になった。
きっかけは、些細なことだった。まあ……なんだってそういうものなんだろうけど。
僕は一応魔術士を目指してる。でも、才能はない。
筆記はまあまあ。問題は実技……ぼくはいわゆる、落ちこぼれってやつ。
なので、隠れて訓練するのに最適な場所で、特訓をすることにしたってわけ。
<レクトは、ろうそくを前に呪文を唱え始めた。>
ここはその昔、冒険家のカイル・バイトランドがルーンドライバーのオリジナルを見つけた場所。
最近ここで何か実験が行われてるみたいで、区画の一部が閉鎖されていた。
そのせいもあってか、立ち寄る人はほとんどいない。
<火花がとびちり、ろうそくに火がついた!>
わかってるさ。これはスキエンティアなら小さい子でもできる、基本的な魔術だ。
僕がこの魔術に成功したのは今日が初めてだった。だから今日は僕にとって、少しだけいい日に……
なるはずだった。
うわあああああ!!
<遺跡の奥から激しい光がほとばしり――レクトは光に飲み込まれた!>
…………
……
気がついたら僕は、こうなっていた。
おかしなもので、化け物になっても、僕は冷静だった。
<声は、言葉ではなく、奇怪なうめき声となって響いた――>
僕の手は……なんていうか、人間の形じゃなくなってる。声もこの通りだ。
帰りが遅いと、おじさんにこっぴどく怒られる。
でも……こんな僕をおじさんが見たら、どうするだろう?
そこには、膝をかかえてメソメソしてる怪物が一匹。
僕は物陰……というか、とっさの判断で……
遺跡の天井にへばりついていた。とんでもない跳躍力。敏捷性、パワー。
それより、生かして帰すなって。どういうこと?
story 僕は今
奴らから逃げた僕は、<取り残された森>で、軽く運動をしてみた。
走るのが遅かった僕が、稲妻よりも早くなっていた。
岩が砕けた……!
テンションがあがった僕は、ふと川の水面を見つめた。
そこにいるのは、見たこともないモンスターだった。
…………
……
これからどうやって生きるのか、考えた……
普通、怪物になったら、正気とかも失われるんじゃないんだろうか。
でも僕は、まったくもって僕のままだった。中身だけは。
……僕は怪物になったけど、心配しないで。……うーん、いまいち。
…………
……
いつもバイトしている店が、なんだかもう懐かしく見えた。
もう二度と、ここは戻れない……
ええっと、ペンは……流石に持ちにくいな。
今の腕じゃ、ペンが持ちにくい。そう考えたら……
…………
……
……無人島への引っ越しは、先延ばしになった。
……これからどうしよう?秘密を抱えて生きることになるなんて、思わなかった。
story 歯ブラシの歌
…………
……
どうかな?
…………
……
…………
……
今日は僕の先輩の誕生日。僕は余興をやることになっていた。
先輩のいうことには、逆らえなかった。やれやれ。僕は怪物なのにね……
お、お礼に一曲、歌うね?
<レクトは……面白おかしい歌を懸命に歌った……>
…………
……
…………
……
きっと明日は雨が降る。靴紐が切れる。先輩が僕をゴミ箱に閉じ込める)
story チャンスとチャレンジ
(どうしよう。女の子とクレープ屋なんて……!)
…………
……
まだ……魔獣について調べたりするの?
……
…………
……
…………
<レクトは、店の掃除をしていた。>
……これで僕にもっと、なんというか……勇気があれば……
story 炎の中より
――リネアに、正体を明かすべきなんだろうか……?
でも、僕が魔獣と知ったら……彼女はどうするだろう?
!
<繁華街の宿屋が燃えている……!?>
…………
……
<炎がまきあがり、宿屋が焼け落ちた……
人々は、悲鳴をあげる。そこに――>
<炎の中から現れた魔獣は、腕に女の子を抱えている。>
<レクトは女の子を、老婆に預けた。>
story もう戻れない
<魔獣となったレクトを、兵士たちが魔法で攻撃する!>
(ぐあああああ!!)
――追わなくっちゃ!
<レクトは速度を上げた!>
***
<魔獣は拳を振り上げた!>
<魔獣は、己の腕を抑えた!>
うっ……ううっ……!戻らないよ……!?どうして、戻らないんだ!
…………
……
<レクトは、遺跡の中に逃げ込んだ。>
<魔獣の負傷は、急速に回復する!>
(力が戻ったら……人間にも……
だめか……うまくいかないね……
どうして僕は……いつもいつも……!)
「そうだ、チャレンジだ。一線を越えるんだ。レクト。」
……
…………
<遺跡の一角に、巨大な魔方陣が描かれている……!>
あの忌々しい魔獣が現れたら……わかってるな!
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