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レクト・思い出【白猫プロジェクト】

最終更新日時 :

レクト・ラロ CV:村瀬歩
魔法学園工学部に通う少年。謎めいた力を手にする。


思い出1



飛行島新施設竣工記念パーティー会場にて――


「……はぁ。」

「やっほー! レクト、楽しんでる?」


はは……見ての通り。みんなの輪に入れない僕は壁の花さ。

……いや、花なんておこがましい。僕なんて雑草だ。壁の隙間から生えた雑草だよ。

こんな派手な色の雑草見たことないわよ。

この服かい? せめて、自信を持てればと思ってね……

僕みたいな冴えないヤツに着られるなんて服がかわいそうだ。

そんなことないですよ。似合ってますから。

アイリスさん……すいません。僕が卑屈なばっかりに空気を悪くしてしまって。

おわびに、歯ブラシの精霊として歯ブラシの歌を歌います――

<レクトは……面白おかしい歌を、懸命に歌った……>

笑えないわよ!

ええ!? このネタはいつもウケてるのに……

冴えなくて卑屈で、その上スベるなんて……

だってアンタ、イヤイヤやってるでしょ? 見ればわかるわよ。

アンタ、ほんとはもっと違う自分を見せたいんじゃないの?

いつまでも卑屈に、歯ブラシの歌を歌う人生でいいわけ?

僕は……僕は……

レクト。アンタ、変わりたいんじゃないの!?

(キャトラ……ずいぶん熱血。パーティーの夜はなにが起こるかわからないわね……)

僕は……折り合いをつけたいんだ。自分かまっとうな人間じゃない、バケモノであるということに。

それから……自信をつけたい。タフな男になりたい。大切な人を守りたい。

女の子と気軽に喋りたい。小粋なジョークで笑いを取りたい。華麗に踊れるようになりたい。

あれこれぜいたくすぎよ!

つまり、僕は……ヒーローになりたい。

まー、志が高いのはいいことよ! ヒーローになるぞー! って言いなさい。

ええ!? ……今ここで?

今言わなくていつ言うのよ!

うぅ……ひ、ヒーローになるぞー!

よーし! アタシにまっかせなさーい!




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思い出2


ヒーローになりたいかー!?

う、うん……

そんな返事でヒーローになれるわけないでしょ! この業界はそんなに甘くないわよ!

もう一度聞くわ……ヒーローになりたいかー!?

う、うおおおおおお!

(夜が明けてもこのノリなのか……ついていけないなあ。というかついていきたくないよ)

レクト、不満があるならハッキリ言いなさい! ヒーローらしくないわよ!

な、ないさ。冴えない自分を変えるにはこれくらいやらないとだよね……。

ついてこれるのね? だったらまずはカウンセリング。アンタの悩みを聞くわ。

悩みって言われてもいろいろありすぎて……でも強いて言うなら……

自信をつけたい。あとは、変身して魔獣になる能力。その使い道を見つけたい。

自信を持つには成功体験。つまり、成功を重ねれば自然と自信がつくってわけ!

そう簡単に言われても……。僕はなにをやってもダメだし、取り柄なんてないし。

取り柄はアンタの能力よ! 変身能力!

レクトさんの特別な力……うまく使いこなせれば、ヒーローになれそうですね。

問題はなにをするかよ。変身後の特徴を活かしたいところね!

特徴は……見た目が怖い。みんなおびえて逃げる。

ネガティブね……でも、それなら飛行島の魔物よけになるかも!

立ってるだけでいいなら、僕でもできそうだ。

――変身!!


『ジャアアアアア!』


この強そうな魔獣がレクトとは思えないわね~。

レクトさん……すごい迫力……!

<変身したレクトは飛行島の端に立った。>

(全然魔物が来ない。僕が役に立ってる!? ……自信がわいてきたぞ!

うまくいってるみたい。まあ魔物なんて滅多に来ないんだけどね。

(キャトラ! それは言わないであげて……)


 ***


なんか最近、人が少なくない?

どうしてかしら?

――

なるほど。レクトが怖いから冒険家が寄りつかなくなったってわけね。

『ジャ、ジャアアアアア……』

めげないめげない! 次いくわよ!



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思い出3



具体的なビジョンがないのはまずかったわ。

アンタがなりたいヒーロー像のロールモデルを見つけるべきね!

ロールモデル?

お手本よ。で、アンタはどんなヒーローになりたいわけ?

うーん。困ってる人を助けたり、女の子から頼りにされたり……

目の前にお手本がいた! 主人公だ! 爽やかで運動神経も抜群。

……それに引きかえ僕ときたら冴えなくてどんくさいダメなヤツ。

へこんでる暇なんてないわ! これから主人公をお手本にして活動よ!

主人公、今日は君と一緒に行動させてくれ。


 ***


はぁ……はぁ……

<レクトと主人公だは大工星たぬきたちの仕事を手伝っていた。>

レクトさん、休憩入れたほうがいいんじゃないですか?

いや……まだまだ。主人公は汗ひとつかいてないんだから。

レクトってば、力はないけどガッツはあるみたいね。

ああ、やっぱりもう無理だ。

ガッツもあんまりなかった……

力仕事はてんでダメだ。僕は魔法工学部だから……

『魔法工学部の建築学科か?』って聞いてるわ。

いや、建築は専門外だけど。

『図面が引けるのかと期待したのにガッカリだ』って言ってる。

役に立たないどころか期待を裏切るなんて……

(僕には無人島がお似合いだ。でも、無人島生活こそ力仕事が必要なのか……向いてないな)

ここであきらめてどーすんのよ。アンタには変身能力があるでしょ?

でも、変身したら大工星たぬきたちが怖がるんじゃ……

この業界はそんなに甘くないわよ! アンタの姿より工期の遅れのほうが怖いんだから!

そ、そういうことなら。――変身!!

『ジャアアアアア!』

『こいつはきっと百人力だ!』って喜んでるわ!

(なんだか自信がわいてきたぞ!)


 ***


あちゃー。強すぎて力の加減ができないみたいね。

大黒柱をへし折っちゃうなんて。

『ジャ、ジャアアアアア……』




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思い出4



変身に頼りすぎてもダメなのよ。そのままの自分で成功しなくちゃ!

今までのはなんだったの……

アンタ、なにか一つくらい得意なことってないの?

(見事になにもない。虫や花でも得意なことくらいありそうなものなのに……)

ちょっとアンタ! 今の現実から逃げて虫や花に生まれ変わりたいって思ってたでしょ!

そんな、めっそうもない。虫や花に申し訳ないよ。

予想を超えて卑屈になるな!

……あ、一つだけあった! ずっとカフェで働いてたから、そういう仕事なら得意だよ。

だったら、ヘレナさんのお手伝いなんてぴったりじゃない?


 ***


お皿洗いまでしてもらって。ありがとね、レクトくん。

い、いえ、僕はそんな、はは……

(こんな綺麗な人の仕事を手伝ってしまった……明日は土砂降りの中で雨ざらしかな)

やっほー! レクト、うまくやってる?

よく気がつくし、仕事も丁寧だし、言うことなしよ、彼。

カフェでマスターにしっかり教えこまれましたから。

…………

(マスターとはもう会えないのか。なんだか実感がわかないな……)

マスター、どうして……他に道はなかったの? あれがマスターの正義なの?

……正義、か。ヒーローに憧れるだけで、正義についてなんて考えてなかったよ。

……いや、正義以前の問題だな。みんなを守るどころか、自分一人救えない始末さ)

レクトさん? 大丈夫ですか? 顔色が悪いみたい……

アイリスさん……すいません。空気を悪くしてしまって。

おわびに、歯ブラシの精霊として歯ブラシジョークを披露します。

レクト、アンタ……

――つい先日の話、魔物の歯を磨いてやったら、魔物が言ったんだ。

『その歯ブラシをくれるかい?この後すぐ歯を磨かないといけないんだ』

今磨いたばかりなのに、どうしてだい? ってたずねたら……

目の前にディナーがあるからね』だってさ! これには僕も、恐怖で歯の根が合わなかったよ。

笑えないわよ。

……なんてことだ……スベって空気をさらに悪くしてしまった……

アンタ、すごく悲しい目をしてる。そんな目でジョークを言っても、ウケるわけないじゃない。

……はは、目の色まで冴えないってワケか。




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思い出5



<街への買い出しの帰り道――>


(あんな綺麗な店員さんからお釣りを受け取ってしまった。しかも手が触れ合うなんて……

 ……店員さんに申し訳ない。おわびにお釣りを返しにいくべきかな)

レクト! アンタ今ヒーローらしくないこと考えてたでしょ!

すぐ顔に出てバレるなんて……卑屈になることすら向いてないのか……

「きゃあああああ!」

女の人の悲鳴!?

あっちよ!


<駆けつけた先には、有翼の魔獣に射すくめられた女性の姿が!>


あのくらいの魔獣なら……!

(僕はヒーローになる。……ヒーローになるんだ!)

――変身!


『ジャアアアアア!』

<変身したレクトは魔獣に急接近、拳を顔面に叩き込む!>

グウッ!

<魔獣がひるんだ隙にもう一撃体重を乗せて叩き込む!>

『グォォォォォォ……』

<うめき声を漏らしながら、有翼の魔獣は飛び去っていった。

(僕は強い!僕はヒーローだ!)

きゃああああバケモノ! 誰か助けてえええ!

(僕は強い。でも、ヒーローになれない……?

僕は……僕は……僕ハ……ボクハ……)

<レクトは無意識のうちに拳を握りしめている。

そして、振り上げた拳を女性めがけて――>

――!


<主人公は素早く女性を抱きかかえ、レクトの一撃をかわした。>



(僕は……僕は……なんてことを……)

レクト! アンタどうしちゃったのよ!

僕は……無人島にいく。この能力は、いつか取り返しのつかない災いを生む。

今だって、主人公がいなかったらどうなってたか……

レクトさん……

そのうち、マスターに会えるかもしれないな……



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思い出6 (友情覚醒)


あったかい……これが主人公の気持ちなのか。

これが希望……これが救い…………これが、ヒーロー。


ありがとう。僕は救われた。そして、気づいた。

自信のなさや力の使い道……自分のことばかりに気を取られて、大切なことを見失っていた。

ヒーローになるなら、守る相手のことを第一に考えるべきなんだ。

主人公の気持ちは、暗闇のどん底であえぐ僕に差し伸べられた希望だった。

くじけそうな誰かにとっての希望の光となる――僕はそんなヒーローになりたい。

2人とも大変よ! 魔獣が……!

<アイリスが指差した先――魔獣が海辺の村を破壊している!>

(主人公の光を思い出せ。僕はやれる……!)

飛行島の着陸を待ってる暇はなさそうだな……ここは僕に任せてくれ!

<レクトは身一つで飛行島から飛び降りた。>


守るべきは、みんなの命。力だけじゃない、気持ちで守る!

――変身!!

『ジャアアアアア!』


 ***


轟音と共に着地したレクトは一直線に魔獣へと飛びかかる。

(村にはまだ人がいる……被害をこれ以上広げないために……)

レクトは魔獣の胴を抱えると、海に向かって投げ飛ばした!

(できるだけ村から離れつつ……)


魔獣を沖におびき寄せながらレクトは戦う。

(平和を脅かす悪しき魔獣よ海の底に沈め!)

空高く舞い上がったレクトは、憤怒の拳を魔獣に叩き込んだ。


――海の藻屑と化した魔獣をぼんやりと眺めながら、レクトは深く息を吐いた。

(大丈夫。正気を保ったままだ。気持ちをコントロールできてる。

……自信がわいてきたぞ。

さてと。 ヒーローとして、壊された建物の復旧に取りかかるか)


 ***


海辺の村復旧記念パーティー会場にて――


…………

ちょっとちょっとー。ヒーローが一人寂しく壁の花なんてダメじゃない。

やあ、キャトラ。今夜は壁の花じゃないよ。人を待ってるんだ――


vここにいたのね、レクト。

リネアさん。もしかして、レクトさんが誘ったんですか?

v珍しいこともあるものね。明日は土砂降りかしら?

リネア……僕と踊ってくれるかい?

vいいわ。リードしてよね。


<レクトはリネアの手を取り、華麗に踊りだした――――と思いきや……

ええと、右足を出したら次は左足を後ろに? いやいや、両足同時……じゃなくて、あれ?

vレクト、ダンス下手すぎ。水の中でおぼれてる人みたい。

ご、ごめん! こんなはずじゃ……

v仕方ないわね。2人で歯ブラシの歌でも歌いましょうか?

う、うん!

vダンスのほうは、次までに練習しときなさいよ。

次って、リネア……また踊ってくれるのかい?

v……ほら、歌うわよ!

面白おかしいはずの歯ブラシの歌は――なぜか少しだけ、甘く響いた。







勇気あるチャレンジャー


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相関図


レクト・ラロ CV:村瀬歩
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