【白猫】劇団ほわいときゃっつ Story4
劇団ほわいときゃっつ Story4
劇団ほわいときゃっつ Story6
登場人物
登場人物
<出演> | |
---|---|
ティナ | |
カレン | |
レーラ | |
コヨミ | |
<監督> | |
レザール | |
<プロデューサー> | |
ウォルター | |
ダーネス | |
エリマキ貴族 | |
スピカ | |
<スタッフ> | |
ヘレナ | |
クレア | |
ヨシュア | |
ミレイユ | |
<音響> | |
オレリア | |
ダリル | |
アルチュール | |
テレーゼ | |
ヒナ | |
リンベル | |
デコラ | |
ボコラ | |
ヴィヴィ | |
ケーシー | |
ミキ | |
<美術> | |
バロン | |
リアム | |
テツヤ | |
マイ | |
ブランシュ | |
パステル | |
ロベルト | |
マリ | |
シャルロット | |
<他> | |
ミラ | |
バーガー | |
ラーウェイ | |
では受付開始しまーす!
お願いします!
受付開始しまーす!
はーい!
どきどきするね、夕ロー……!
キャウン……!
お待たせいたしました~♪三列にお並びのまま、順にお進みくださ~い♪
チケットをお持ちのお客様は、開場時間までロビーにてお待ちください。
お取り置きのお客様は、右側のテーブルで受け付けております♪
お荷物や差し入れ等は、左側のテーブルでお預かりしておりまーす!
ひゃ~!みなさん、押し合わず、ゆっくりとお進みくださ~い!
客席へのご入場は、!5分後となりま~す!お待ちくださ~い!
お~い、コートを、預かってくれんかね
クロークこっちでーす!
座長?ここ、14ー楽屋だけど……
そうだな。14ー二lー皿、どうしてここに?|血ylーヨ皿邪魔だって言われて。受付は混雑してるし、客席も掃除してるし。
……着替えたいんだけど?
「どうぞ。
出てって!?
……演出って、本番直前で居場所が
なくなるんだな、シャグランよ……
あ、シャグランもブースか……
大入りじゃねえか、たいしたもんだな……
……にしてもあのヤロウ、『チビどもが怖がるからオメーは遠くの席な!
たとお!?
テメーから誘っておいて、なんつー言いぐさだ!
っと、この列か……お?
貴様も来たのか、金獅子。
あんたもいたのか。……ん?隣にいるのは……
うむ。
妻だ。
あ……はじまりそう……!
どんなお芝居か楽しみね♪
はい……せんぱい……♪
それは、ここではなく、いまでもない、違い遠い島での物語――
バロンさんの声……?
バロンさんがナレーションをやってるのね。
その島には人々に恐れられる、一人の悪い魔法使いがいました。
その魔女は災いの象徴。生物を別のモノヘと変貌させ、心を奪い、言葉を奪う――
その魔女の冷徹な心は、空と大地を凍てつかせ、春の訪れを妨げる――
そんな中、一人の少女が人々のために立ち上がり……
おとものライオンとともに、悪い魔法使いを滅ぼしました。
こうしてその島には、平和が戻ってきたのです……
……と、いうのは。
果たして、真実だったのでしょうか――?
彼女の名はジーニー。
一人前の魔法使いを目指す、村一番の変わり者。というのも……
カシの木さんこんにちは♪ごきげんはいかが?
よくねーよ。サイアクだよ。
あはは、毎日おんなじね♪あ、小鳥さん。あなたはどう?
ダリーわよ。やんなっちゃうわよ。
もうみんな、元気元気!
動物や植物と話すことが出来たからです。
動物や植物と話すことが出来たからです。
村の人々は、一人でしゃべるジーニーを、おかしな娘だと言いました。
ジーニーは、自分がどう思われようと気にはしませんでした。なぜなら――
あら?
おや、彼女の村に、誰かがやって来たようです。
デボラ……まったく、と、とんでもない田舎ね。ま、空気だけは、いいみたいだけど。
おっ……マ匝!皿それにしても、このあたしに、なんのしゅぎよーが
必要なのかしら?わからないわ!
……彼女の名はテボラ。由緒ある家系に生まれ、天才と呼ばれる若き魔法使い。
宿す魔力は史上最大とも言われているのですが……オツムの方が、少々……
あら?あれは何かしら……木の幹をコンコンとくちばしでつついている……
……そういうおもちゃかしら。
……と、申しておきましょう。
しゃべりかたの方も、ちょっと個性的かも、しれませんね。
……こんにちは。私はジーニー。あなたは?
あたしはデボラよ。ここって、何もないところね。まあ、しばらく厄介になるわ。
二人は目を合わせ、同時に思いました。
『こいつ、むしが好かない』
……陰気な子
高飛車ね。
……素朴だけど素敵なお召し物ね。ソレ、どこで買ったの?
あ、これは、おばあさんにもらったのよ。
なんだ、おさがりか。|・1ー二嗣皿バ……なにこの子!?
あたしのは違うわ。ー流の仕立て屋さんに繕ってもらったの。どう?
……ええ!とっても、、似合っているわね!
ジーニーの村に越してきたデボラは、すぐに人気者になりました。
デボラさん、あの、ボクと、ダ、ダ、ダ、ダンスを……!
ごめんなさい。『ダダダダンス』というものを、あたしは知りませんので。
……!村で一番人気者のパットを……!ナニサマなのかしら!
しかも、デボラはジーニーと同じ、魔法の先生に弟子入りしたのです。
というのが、これまで人が歩んできた、魔法の歴史なのです。
はい先生!人間の魔法についてこれなかったから、動物たちは魔法が使えなくなったのですね!
進化ですから、仕方ありませんね!
先生――――
人間が動物たちと心を通わせようとしなくなったから――
……今日はこれで終わりです。……ごほ、ごほ……
で楽しかった日常はー変し、ジーニーはデボラヘのいらいらをつのらせます。
あの子ったら、なんなのかしら!?お姫様にでもなったつもり!?
がるるる……
あ、ごめんね。こんばんは、ライオンさん。
……ううう……
無理して話そうとしなくていいわ。あなたはまだ小さいものね……
がる。
……ごめんね。人間が増えてしまったから、あなたたちは、どんどん居場所を奪われて……
いまでは、動物たちが元々しゃべってたなんて、おとぎ話だと思われてる。
がう……
大きくなったら、聞かせてね。あなたのお話も――!
心優しいジー二ーは、毎夜、語りかけました。自分の夢を。
この世界が、昔のように一人間も動物も区別なく、幸せに、暮らしていた時に戻したい、という――
天才と呼ばれてきたデボラは、魔法の力は確かに見事でした。
はあっ!
すごい……同じ詠唱なのに、こんなに差が出るなんて……!
いや、良くも悪くもだよ。大きな力を持つってのはさ。
憎まれ口叩かないの。デボラは性格はアレだけど、悪人とは違うわ。
ですが、そんなデボラは、ジーニーのことを意味ありげな瞳で見つめるのでした。
……なによ。あの子ばっかり……
そう。
『天才魔法使い』と呼ばれるデボラでしたが……
ジー二ーのように、動物や植物と話すことが出来ませんでした。
ふん!
心の底ではジーニーを羨むデボラ。必要以上に、厳しく当たります。
ジーニー!先生のおっしゃった詠唱の組み立てと違うわ!
だけど、威力ばかりを上げても……
火炎の魔法は全てを焼き尽くすべきよ。
―体何に、そんなに気をつかっているというの!?
木々や、動物たちよ。
ふん!バカみたい!それならまた魔法で癒やしてやればいいだけよ!
本当に、そうかしら……?
魔法は人が発展させ、人のためにあるものよ!間違えないことね!
魔法は人が発展させ、人のためにあるもの……そんなの、問違ってるわ……
がる……
魔法はもっと、、全ての生き物たちのために――
二人はぶつかりながら、魔法の腕を磨きました。
そして、あるとき――
先生!
しっかりしてください!まだ全てを教わっていませんわ!
ワシはもう十分生きた……
あとのことは、任せたぞ……
ワシの後継者は……おまえじゃ……ジーニー……
先生……!待ってください、先生、先生――ー!!
どうして……
……デボラ?
どうして、あなたがッ!
あたしの方が、魔力だってずっと強いのに!
こんなの、ひいきだわッ!
あっ!待って、デボラ!
デボラは、薄々わかっていました。たとえ魔力が強くても、自分は人として、ジーニーに負けている……
それをはっきりと告げられた気がして、絶望してしまったのです……
……どうせ、あたしは。
魔力だけが取り柄よ。あの子のように、鋭い感覚はないわ……
……デボラ……
来ないで!あたしを笑いに来たの!?
違うわ。お礼を言いに来たのよ。
お礼……?
私はずっと、村のみんなから、相手にされてこなかったの。
感情をぶつけてくれた人間は、あなたが初めてよ。
おかげで、魔法の勉強も、あなたが来てから、ずっと本気でがんばれた。
ありがとう、デボラ。
なによ。
あわれみなんかいらないわッ!どうせあたしは、半人前の魔法使いなのよっ!
そんなことない!そんなことはないわ!あなたはすごい才能を持っているのよ!
口ばっかり!
本当よ!だから私は、後継者をあなたに譲ろうと――
情けなんか……やめてっ!
頭に血がのぽったデボラは、ジーニーに向かって魔法を放とうとしました。そのとき――
だめだよう!!
けんかしちゃやだよう!仲良くしてよう!
驚いたデボラは、ジーニーと顔を見合わせました。
ねえ……いま……?
聞こえたの……あなたも……?
うん……
ふふ……
あははは……
すごいすごい!デボラ、あなたこそ、やっぱり後継者よ!
ううん、そんなことない!あなた、ずっとこの声が聞けてたのね!なんて素敵!
がる……?ふたりとも、笑ってる……?
あなたこそ後継者よ!
いいえ、あなたよ!
あはははは……♪
……がる!よかったね!よかったね!
互いに認め合った二人は、またたくまに仲良しになりました。
ですが、幸せな日々は、長くは続かなかったのです……
このあたりのはずだ。探せ!
ジー二ーとデボラの先生は、偉大な魔法使いでした。
ですが、その偉大さゆえに……その島の王様たちから、とても恐れられていました。
『滅亡の呪文』を知っている、とうわさされていたのです。
そしてその呪文が書かれた巻物は――その弟子に伝えられた、と、王様は言ったのです。
たいへんよ!兵士たちが、村中を探しまわっているわ!
ジーニー。このあいたの話、覚えてる?
え?i血J巨画皿後継者のことよ。やっぱり、あたしがもらうわね。
そんな!
いいわね?
何を言っているかわかってるの!?兵士たちは、先生の後継者を探しているのよ!?
捕まったら、処刑されてしまうわ!
……そんな顔しないで、
あたしも逃げるから。
島中が敵よ!逃げられっこないわ!
へへん。あたしを誰だと思っているの?天才魔法使いデボラ様なんだから!
あたしの魔法は強力よ!一人でどこまででも逃げ切ってやるんだから!
ダメ、そんなの無理よ……!きっといつか、捕まるわ……!
じゃあどうすればいいの!?二人で捕まる!?そんな必要はないわ!!
デボラ……!
ね?ジーニー?笑いましょう?
あたしの強さ、知ってるでしょう?だいじょうぶだから、ね?
……ダメだよ……!
平気だって。また、会いましょう?あたしはいつだって、あなたの味方だから。
そう――
いつだって私たちは友達同士。そうよね。
ええ。あなたの無事を、いつも祈っているわ……!
私も……!
……さ、離れて。あいつらはこの書を狙っている。ただの先生の日記をね。
さあ、あいつらが来てしまうから……
いたぞ!捕えろ!
来たわね……!
あたしが――
これは……!?
よくぞ来たわね!私が後継者よ!!
!?あなた、本当は、これほどの魔力を……!
ぬう、現れたな魔法使いめ!大人しくお縄につけ!
アハハハハ……!私が何者かを、知らぬわけではあるまい!
ぐわあっ!?ジー二ーの呼び起こした黒い風は、兵士たちを吹き飛ばします。
そして彼女の声を、島中へと届けます。
聞け!民衆たちょ!我は、悪しき魔法使い!
『滅亡の呪文』が知りたくば、我を捕えてみるがよい!
命が惜しくないのならな!アハハハハハ……!
その姿はまさしく悪い魔法使い。
ジー二ーの声は人々に恐怖を植えつけ、そして――
ジーニー……!
デボラヘの疑いの目を、完全に逸らしたのです。
……元気で。
そう言ってほほえむと、ジーニーはデボラの前から姿を消したのでした。
ジーニー……ジーニー!きっと……きっと、待っていて……!
あたしはいつでも……、あなたの味方だから……!
こうしてジー二ーは、恐怖と災いの悪い魔法使いに、なったのでした――
これからどうなってしまうんだろうな、相棒……
うーん……!
――ただいまより、第二幕を開幕いたします。
その前に……とびきりのショーを、ご覧に入れましょう!
レディースアンドジェントルマン!イッツ、ルーントレイン・ショウ!
みなさ~ん!ルーントレインが、町へやってきましたよ~!
さあ、汽笛が鳴ります!お乗り遅れにご注意ください!
さあアンタたち!なだれ込むわよ~!
お~
キャトラ!?そっか、サプライズでショーに参加するのね!
前方よ~し!出発進行~!
ぎにゃ~!
御乗車、まことにありがとうございます♪車掌のクレア・スチープンソンです。
ただいまよりお連れするのは夢の世界への列車旅行!さあ、まばたき厳禁ですよー!
ああっ!?あれはなんだ!?
おっきな星たぬきがお見送りをしてくれています!いってきま~す!
さあ、線路はどこまでも続いていさますよ~♪
おっと、少し肌寒くなってさましたか~?
ひゃ~♪さぶいさぶ~い♪
さぶいさぶ~い♪
そしてルーントレインは、そのまま海へどっぽーん!
ぶくぶくぶく……♪
ほがへがみなはが、こんどはそがへごうかびぱがりばふ~!
わあ
夜空にまたたく星々が、ルーントレインを歓迎してくれています……
進路は順調!さあ、どこまでも、走り続けましょう!
いかがでしたでしょうか、ルーントレインの旅は。
世界にはまだまだ、見知らぬ土地が待っています。
まだ見ぬ世界へ行きましょう!ルーントレインに乗って!
きゃっほ~♪いくいく~♪
それではお付き合い、ありがとうございました。
ー車掌は、クレアスチーブンソンでした♪
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