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ヨアキム・イヤムル

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作成者: ゲストユーザー
最終更新者: ゲストユーザー


Illustrator:雅(まさ)


名前ヨアキム・イヤムル
年齢素体年齢28歳(製造後13年)
職業元督戦隊兵/現在は独立傭兵
  • 2022年2月17日追加
  • NEW ep.Ⅲマップ4(進行度1/NEW時点で375マス/累計880マス*1)課題曲「Inpaqq」クリアで入手。

元督戦隊兵の独立傭兵である『真人』。

自由の身になる夢を果たすべく、聖女バテシバの子とその従者を連れ戻す依頼を受ける事になったのだが……?

スキル

RANK獲得スキルシード個数
1勇気のしるし×5
5×1
10×5
15×1

include:共通スキル(NEW)


スキルinclude:勇気のしるし(NEW)

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ランクテーブル

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スキル
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スキル

include:上位ランクテーブル仮置き

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STORY

EPISODE1 愛と自由の戦士「この依頼を片付けりゃ、俺は晴れて自由の身よ。今度こそ掴み取ってやるぜぇ!」

 大陸の西方に位置するオリンピアスコロニーから東に向かって飛ぶ高速戦闘艇。搭乗するのは、カイナンからの依頼を受けたヨアキム・イヤムルだ。


 「この任務が終わりゃ、ようやく俺もリタイアか。へへ、気合入れてかねえとなぁ」


 ヨアキムは、聖女バテシバの忘れ形見であるソロと、その従者ゼファーを追っている。

 カイナンが独自のルートで入手した情報によると、2人はエフェスコロニーでエアロクラフトを強奪し、東へ向かったとある。

 ヨアキムは、その情報から推測を立てた。

 ペルセスコロニーより東には機械種が構築した巨大な防衛網が敷かれ、そこをかい潜ることは難しい。

 ならば、サルゴン指揮下の戦闘部隊と機械種が戦闘を繰り広げている南方を横断するとも考えにくかった。


 「自ずと向かうのは、北の地しかないってわけだ」


 ヨアキムはニヤリと笑い、夢想する。

 依頼を全うしてから始まるバラ色の人生を。


 「これでようやく抜けられるんだ。憎まれ、恨まれるだけの生き方から。これが笑わずにいられるかっての!待ってなぁ、王子様よぉ!」

EPISODE2 あがいてやるよ「今はまだ自由にはなれないが、諦めなければ、志が折れない限りは、いつかきっと……」

 ――俺たちの世代の扱いは、そりゃあもう酷いもんだった。

 何が酷かったかってぇと、俺たちは造られた瞬間から負け戦確定の戦場に送り込まれていったからだ。

 戦闘を指揮していた聖女様がポックリ逝ったせいで、指揮系統はぐっちゃぐちゃ。その隙を突かれて機械種の反撃を諸に喰らって、撤退する羽目になっちまった。


 あれはまぁ……地獄だった。地獄そのものだ。

 右も左も死体だらけ。同士討ちを始める奴もいれば、叫び声を上げながら逃亡する奴。中には自分から命を断った奴もいる。

 そんなクソッタレな状況の中でも、そいつらを鼓舞してやるのが、督戦隊に課せられた使命だった。


 俺ぁそんな地獄で必死に働いたさ。

 督戦隊の仕事は鼓舞なんて建前みたいなもん。実際は奴らを殴り、脅し、恐怖で支配して、戦闘マシンに仕立て上げることだ。

 だが、それをのうのうと眺めているだけが仕事じゃねぇ。俺たちも兵隊だ。

 時に前線で機械種と戦わなきゃいけないこともある。


 膠着しちまった戦場に出た時は最悪だ。

 回収する余裕もなくて放置されっぱなしの亡骸がそこらじゅうに転がってて、そりゃ悲惨なもんさ。


 長いことこんなとこにいたら気が狂っちまう。

 ここで仕事を続けるコツはひとつしかねぇ。

 感情を殺すこと。それだけだ。

 まぁ、それができない奴もいる。

 だが俺は違う。

 区別をつけるなんてのは簡単なことだ。

 どれだけ他の奴らに罵詈雑言を浴びせられようと関係ねぇ。淡々と仕事をこなすだけだ。


 あぁそうそう、言い忘れてたが俺には夢がある。

 この地獄から抜け出して自由を手にしてやるってな。

 その夢は意外にも早く叶っちまった。

 地獄から戻った俺を出迎えたのは、総司令部でふんぞりかえるお偉いさん。奴らは俺になんの役にも立たない勲章と上っ面だけの賛辞をよこして笑ってやがった。

 ま、そのお陰で俺は部隊を抜けられたんだがな。

 少しの我慢でこれから自由に、誰にも束縛されることなく余生を楽しめ――なんてことにはならなかった。


 勲章っつうのは厄介なもんだ。

 今度は逆に面倒な仕事が舞い込んできやがる。

 独立傭兵という名の、お偉いさん方の操り人形。

 奴らにとって邪魔なモンをぶっ壊すのが、俺の新しい“お役目”らしい。


 「ハッ、こんなもんは自由じゃねぇ……」


 ま、それでも一歩前進てとこだな。

 生きていれば、志が折れなきゃ、いつか必ず……。

EPISODE3 下り坂野郎の生きる道「俺は決めたぜ。残りの人生は、この王子様に全部賭けるってなぁ!」

 傭兵になってから数年経っても、俺は一歩たりとも進んじゃいなかった。

 そんな時、指導部の重鎮カイナンの旦那から変な依頼が舞いこんだ。


 内容はこう。

 オリンピアスコロニーから逃げ出した、聖女様の遺児

「ソロ・モーニア」と従者「ゼファー・ニアルデ」を連れ戻せ。

 お偉いさんたちがバタついている今、こんなことが明るみになっちまったら大騒ぎだ。

 そいつを説明づけるような追加オーダーは、“ソロの命を護れ”だった。

 ソロは反バテシバ派やら機械種やらにつけ狙われてる人気者ってこったな。

 普通ならこんな割に合わねぇ仕事はお断りだ。

 けどよぉ、旦那は俺の前に餌をぶら下げてきた。


 『……この依頼の報酬が、シラクスの快適な所領と自由階級の身分と引き換えに、と言ってもか?』


 もちろん俺は即答したさ、イエスってな。


 ――聖女の忘れ形見ソロ・モーニア。

 どんなワガママ坊やかと思っていたら、中々面白いじゃねぇか。

 適当に一発ぶん殴ってやるつもりだったが、あいつに会ったらそんな考えはどっかに飛んでっちまった。


 ……なんだよ、俺と同じじゃねぇか。

 このままこいつを連れて帰るのは楽勝だ。けどなぁ、俺はこいつに夢を見ちまったんだ。

 こいつの夢の先に、本当の自由があるんじゃないかってな――

EPISODE4 東北東に舵を取れ「進行ルートに口を出しといて正解だったな。2人ともとんだ世間知らずだぜ……」

 自ら協力を申し出たヨアキムを仲間に加えて、ソロたちは北方領域へ向かうルートを再確認していた。


 「それで、北を目指すとして、どうするつもりだニアニアたちは」

 「ニアニアはやめろ……これからカスピ大地溝帯の上をエアロクラフトで一直線に突っ切る」

 「あそこを突っ切る? ったく、分かってんのか?あそこは機械種との戦争だなんだあって、すっかり地形が変わっちまってるんだぞ?」

 「そうなのか?」

 「それは私も知らなかったわ……」


 土地勘のなさに、ヨアキムは嘆息した。

 顔を見合わせる2人を前にして、ヨアキムは続ける。


 「もし、船が落ちるようなことがあれば、谷底に真っ逆さま、それこそ一巻の終わりだぜ? 悪いことは言わねぇ、迂回して進むのが無難だろうよ」


 いくら戦闘もこなせるエアロクラフトといえど、必ずしも被弾しないとは限らない。逃げ場のない大地溝帯の上では猶更だった。


 「となると、東側に迂回して都市を経由していくのが正解ってことか」

 「ま、その分時間はかかっちまうけどな」


 ヨアキムは髪をかき上げると、妙に時代がかったポーズを決め、親指を立てたまま自身の胸に当てがう。


 「ここら辺の土地勘ならある。道案内は任せてくれ」


 ヨアキムは手短に、考えられ得るルートの中で、一番まともなものを見繕った。最短ルートは、かつて聖女バテシバと機械種の大部隊が衝突したバルティアからバクトリアを経由して山脈沿いに北へ向かうこと。


 一行は物資をエアロクラフトに積みこむと、直ぐにアルヴィールコロニーを後にするのだった。

EPISODE5 同じ匂い「あの赤髪の男、俺のセンスが分かるたぁ大した奴だ。だが、妙な胸騒ぎがしてしょうがねぇ……」

 ソロたち一行は、進路を順調に進め、間もなくカスピ大地溝帯の南端へと差し掛かろうとしていた。

 道中では戦場の跡地で乗り捨てられていた戦闘艇から物資も回収しつつ、一行は最初の経由地となる南端の都市カラージュコロニーに到着する。

 それからヨアキムは、慎重を期して一人で都市部へと向かった。

 カラージュコロニーは、乾燥していてあまり雨が降らない地域にある。砂が風に乗って至るところに降り積もり、何処か寂れた印象を受ける。

 しかし、カスピ大地溝帯に接する都市の中では、比較的規模の大きい都市であることに違いはなかった。


 何度か訪れたことがあるヨアキムは、そんな光景を懐かしみつつ、手際よく物資を調達する。

 すると、向かいから数台の軍用車両が通り過ぎて行った。


 「げほ! この野郎、街中で飛ばすんじゃねえ!」


 巻き上がった砂ぼこりを盛大に被り、ヨアキムは車両に向かって怒鳴り散らした。

 そんな彼の声が届いたのか、最後尾を走っていた車両は一旦停止すると、ゆっくりとこちらへ引き返してくる。


 「やべ……目立っちまったか……?」


 程なくして、車両がヨアキムの前で停車した。


 「大丈夫かー、イカしたお兄さん!」


 開かれた窓から半身を乗り出して手を振る男。

 その男は、寂れた景色が広がるカラージュコロニーの中で、特に異質な雰囲気をまとっていた。

 燃えるような真っ赤な髪に、ひときわ目立つ眼帯。腕には陽の光を浴びて腕輪が煌めいていた。

 およそ真人の兵士とは思えぬその風貌は、どこかヨアキムの出で立ちに通じるものがあった。


 (あの腕輪……最近どっかで見たような気がするが、思い出せねぇな……)


 ヨアキムは疑問を抱きつつも、これ以上悪目立ちしないよう、礼を言いつつ適当に受け流すことにした。


 「――すっかり買物の邪魔しちゃって悪かったね」

 「気にすんなって。あんた、名前は? 俺は……」

 「いや、いい。なんだかお兄さんとは、すぐに会える気がするからねぇ」

 「あ? そりゃどういう――って、行っちまったか」


 車両は既に軍港へと向かっていて、ほとんど見えなくなっている。

 ヨアキムは妙な悪寒を感じ、物資の調達を中止してソロたちの元へ戻ることを決めるのだった。


 エアロクラフトに戻ると、ヨアキムはソロたちに街中でのことを共有した。

 しかし、2人にも心当たりはない。

 腕組みするソロの腕にあったのは、あの赤髪の男と同じ腕輪――だが、ヨアキムがそのことに気付くことはなかった。

EPISODE6 とっておき「この危機的状況を解決する策はあるか、だと?ああ、あるぜ。とっておきの秘策がなぁ!」

 カラージュコロニーで不穏な空気を感じたヨアキムに急かされ、ソロ一行は直ぐに出立した。

 ヨアキムの読みは正しく、エアロクラフトを追跡する機体が3機。

 いずれも大きく性能の高い、中型の軍用艇だ。


 「駄目……追いつかれるわ!」

 「このままじゃいずれ落とされる! ゼファー、こっちの方が小回りが効く、大地溝帯に逃げよう!」

 「やむを得ないわね……2人共掴まってて!」


 エアロクラフトは眼下に広がる大地溝帯の岩場の間を通り抜けていく。

 ゼファーの操船技術は特筆すべきものであったが、多勢に無勢。

 敵機の掃射に尾翼がかすり、エアロクラフトは岩場の中に築かれた都市と思われる廃墟の中に不時着せざるを得なかった。

 最小限の被害で済んだのは幸いだったが、この場に留まることは死を意味している。


 「お前ら! すぐここを離れるぞ!」


 エアロクラフトから出ると、追手はすぐそこまで迫っていた。

 先導し、どうにかやり過ごせる場所はないかと周囲を確認するヨアキムだったが、突然聞こえた背後からの声に振り向く。


 「何やってるの、ソロ!?」


 そこには、激しい怒りの表情を浮かべるソロがいた。

 自身の背丈には不釣り合いな程の大型銃を構え、銃口を敵機に合わせている。


 「おいソロ! そんな銃ごときで――」

 「全力で奴らをぶっ飛ばす! バラキエルッ!」


 ソロの雄たけびに呼応するように、手に握られていた大型銃『バラキエル』が銃身から光りを放つ。


 「消し飛べェェェッ!!」


 わずかな煌めきが瞬いたかと思うと、空へと一直線に光の渦がほとばしった。

 稲妻のごとき光が空に消え、後に残されたのは、ぽっかりと円形に削り取られた岩場と、元の形がなんだったのかも分からないくらいにひしゃげた敵機の残骸。


 「なんの冗談だ、こりゃ……」

 「……ッチ! 一機残ったか!」

 「――って、おおおおい!! なんだよその出鱈目な威力は! そんなもん俺に向けてぶっ放してやがったのかよ!?」

 「あの時は火力抑えてた。問題ないだろ?」

 「クソ! これが今時の世代なのかぁ?」

 「今はそれどころじゃないでしょ! 来るわよ!」


 ゼファーが指さした先には、今まさに着陸した敵機の中から、兵士たちが降り立っていた。


 「やれやれ、覚悟を決めるしかねえなぁ……いいかお前たち、この状況を解決する策がひとつだけある!」

 「ヨアキム!?」

 「それはなぁぁ…………」


 2人が固唾を飲んでヨアキムの言葉を待つ。


 「逃げるんだよぉぉぉぉ!!」


 言葉のとおり、ヨアキムは全力で明後日の方向へと駆けだしていくのだった。

EPISODE7 ハンティング・ソロ「俺一人ならどうとでもなる。だがよぉ、それで見捨てるのは寝覚めが悪いだろ?」

 大地溝帯に立ち並ぶ廃墟の中を、一行は縫うように進んでいく。

 後方を度々確認しながらヨアキムは叫んだ。


 「なあソロ! お前のその銃であいつらまとめて片付けらんないのかぁ!?」

 「あれは一度撃つと、リチャージにかなり時間が必要なんだよ!」

 「ってことは、お前今ステゴロなのかよ! やっぱ逃げて正解だったなぁ!」

 「凄腕の傭兵が! 聞いて呆れるな!」

 「ハッハー! いいかぁソロ! 優秀な傭兵って奴はなぁ、死の匂いを嗅ぎ分けられるのさ!」

 「いずれにせよ、追いつかれるのは時間の問題よ!バラキエルがもう一度撃てるようになるまで、凌ぐしかないわ!」


 ゼファーの言葉の通り、追手はすぐそこまで迫っていた。

 廃墟の中に駆けこむと同時に、発砲音が鳴り響く。

 ソロたちが防戦に回っている間に、敵は廃墟の周りを間隔を空けながら取り囲んでいった。


 「こいつら、手際がいいな……」


 いつ攻め込まれてもおかしくない状況にも関わらず、敵はこちらを威嚇する程度に留まって近寄ってこようとしない。

 当初はバラキエルを警戒しているかに見えたが、突然外から「ピーッ」と耳障りな電子音が鳴り響いた。


 「ぁ~あ~あ~! ソロ・モーニアくーん、聞こえてるー? 大人しく投降してくれないかなー? 俺、戦うのはあんま好きくないんだよねー」

 「一体、なんなんだ……?」


 肩透かしをくらったようにも感じつつ、ヨアキムが物陰から様子を伺うと、そこには武器も持たずに拡声器で挑発を繰り返す赤髪の男が突っ立っていた。


 「……あいつが指揮官か!」

 「お? おお!? イカしたお兄さんはっけーん!ほーら、やっぱり俺の予感は的中した! アハハ!」

 「う……うるせぇ……」


 音割れも気にせずに叫び散らす赤髪の男は、無邪気に手を振ってくる。それには応えず、ヨアキムは頭を抑えながら廃墟を取り囲む兵の数を確かめていく。

 確認できるだけでも10人近い兵士がいた。


 「ぁーあー、聞こえてないのかなー? 俺様はロト!

遠路はるばるソロくんを捕まえに来た男さ! さっきの

大砲みたいな銃、しばらく使えないんでしょ? 仲間の

命が惜しいならさー、投降しとくべきだと思うなー!」


 ケタケタと大音量の笑い声が響き渡る。


 「クソ、あいつワザと煽ってるのか?」

 「ま、部隊の練度が高いからこその余裕だろうよ」


 煽るような銃撃が繰り返される中、ヨアキムは冷静に状況を分析すると、2人に提案を持ち掛けた。


 「ここは投降するしかねぇかもな」

 「おま、ここまで来てそれか!?」

 「死中に活を求める。命あっての物種さ。死んだらそこで終い、生きてる限りチャンスは巡ってくるってもんよ。生きて北の地に行きたいだろ?」


 いつになく真剣な声色で語るヨアキムに、2人は二の句を告げずにいる。


 ここまでか……そんな思いが頭をよぎったその時。

 突如として外から爆発音が響いた。

 状況を確認すると、ロトが立っていた近くの廃墟がごうごうと燃えている。

 ロトと兵士が驚愕の表情を浮かべていることから、これが別の誰かによる攻撃だということが分かった。


 『そこまでよ! 次はまとめてやっちゃうから!』


 戦場には場違いな凛とした声。

 一同は動きを止めて、その声のする方を見やる。

 その上空には、砲塔をズラリと並べた戦闘艇が飛んでいた。銃口は、今もロトたちにしっかり狙いをつけている。

 いくら真人の戦闘部隊といえど、圧倒的な戦力差を覆すことは難しい。すると、ロトはそんな状況すら楽しんでいるかのようにひとしきり笑うと、拡声器で叫んだ。


 「命拾いしたね、ソロくーん! また会おうぜー!」

 ロトは慣れた手つきで撤退のハンドサインを送ると、散っていた部隊と共に颯爽とその場を去って行く。

 あまりの手際の良さに、未だ状況を飲みこめていないソロは、言い聞かせるようにつぶやいた。


 「助かったん……だよな?」

 「さぁどうだろうな。部隊は撤退したが、飛んでるあの機体は真人が運用してるもんじゃねぇ。あれは……機械種の戦闘艇だ」

EPISODE8 導かれて「これぞ天の助けってか。まだまだ俺の運も尽きちゃいないなぁ!」

 ソロたちの前に現れた見知らぬ戦闘艇は、機械種が運用するものだった。

 機械種と聞いて警戒の色を強める一行だったが、その中から降り立ったのは、長い黒髪をたなびかせる少女。

 少女はソロの姿を見るや否や、駆け足で寄ってきた。


 「おーい、大丈夫ー!?」

 「女……? ゼファー、こいつも機械種なのか?」

 「いいえ、おそらくこの方は……」

 「あなたたち真人よね? そうに違いないわ!」


 全身で喜びを表現する少女に、戸惑いの色を浮かべるソロとゼファー。

 そんな二人を後目に、ヨアキムはぼそりとつぶやく。


 「まさか、こんなとこで帰還種に遭遇するとはなぁ」

 「帰還種だって!?」


 「帰還種」の一言で咄嗟に身構えるソロだったが、黒髪の少女に敵対する意思はなく、両手を振って必死にアピールする。


 「攻撃しないわ。私はただ、あなたたちとお話をしたいだけよ?」

 「……信じられると思うか!? こんな世界にしたお前たちの言うことなんてッ!」

 「だったら、世界が笑顔になれば良いと思わない?」

 「「「は?」」」


 少女の予想外の言葉に、3人の声が重なった。


 「わたしはミスラ! ミスラ・テルセーラよ!」

 「ハッ、そんなこと言っといて、どいつもこいつもどうせまたこの世界を踏み荒らすんだよ!」


 感情を露わにするソロを制し、ヨアキムはミスラとソロの間に、穏やかに割って入った。


 「助けてくれてありがとな嬢ちゃん。だが、これ以上俺たちに関わっても、ろくなことにならないと思うぜ?またあいつらとやり合うかもしれないしな」


 そう言って、先を急ごうとヨアキムはソロに促す。

 ミスラは眉尻を下げ、彼らの進行方向を指さして言った。


 「あそこに泊めてあったエアロクラフトって、あなたたちのよね? ぼーぼー燃えちゃってたわよ?」

 「何!?」


 その瞬間、一際大きな爆発音が響く。

 どうやら、ソロたちが乗ってきたエアロクラフトが盛大に吹き飛んだようだ。

 空に伸びていくまっ黒な煙を見て、ゼファーは力なくつぶやいた。


 「嘘……私たちこれからどうすれば……」

 「ねえ、よかったら私のに乗らない? ちょっと4人はキツイかもしれないけど……」


 暗雲立ち込めた逃走劇に、偶然現れた帰還種の少女。

 交わるのことのない両種の出会いが、これから先に待ち受ける世界の命運を、大きく変えていくことになるとは、誰も知る由もなかった。

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脚注
  • *1 マップ短縮30マスを含む
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