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失われた雀羽・ストーリー・サブ・Ⅰ南離印館

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最終更新者:ばぶ

Ⅰ南離印館

館長の悩み

館長を悩ませるのは……

南離印館

書斎

 静かな廊下で京醤肉糸っは自分の額を揉んで、自分の書斎の門を開いた。

松の実酒:神君の継承式典ーー式典のことですか?長老たちは……また何か言っていたのですか?

 聞きなれた声が耳に入った。京醤肉糸は意外そうな表情で頭を上げると、いつの間にか入って来た松の実酒に気づいた。

京醤肉糸:いいや、ブツブツ文句を言っていただけだ。

松の実酒:貴方の表情は、そう言っていません。

京醤肉糸:ふむ、貴方の前では本当に何も隠せないな。

松の実酒:……「朱雀神君」のことを心配しているのですか……?

京醤肉糸:彼らが気にしているのは、この事しかない。

松の実酒:きっと外の部族からの噂が耳に入ったのでしょう。今の「朱雀神君」の力は確かに他の三人の神君に敵いませんが、この光耀大陸の秩序を守るには十分です。だというのに我が一族の地位を疑う理由がどこにあるというのでしょうか?

京醤肉糸:貴方の気持ちはよくわかるが、たった一人の口では諸人の非難には敵わない。まして、神物の力だけで造られた神君の力は、本物の神君には及ばない。

松の実酒:しかし間もなく式典の日です。今さらどこに他の神物を探しに行くのですか?

京醤肉糸:そう……神物は確かに珍しいもの――しかし他にも神物の在り処を気にしている者もいる。彼は最近とてもマメだと聞く。

松の実酒:彼の力を……借りると?ひょっとして彼から情報を求めるのですか?

京醤肉糸:慌てるな、さあ水を飲め。彼に情報を求めることはない。あの男は主体的にこちらに来るのだから。

松の実酒:あなたは……なぜこんなに肯定的なのですか?

京醤肉糸:彼は神物で私と交換するからだ。

松の実酒:交換?

京醤肉糸:今回の式典の指揮権を。

松の実酒:貴方は……もう決めたようですね。でも本当に安心できますか?

京醤肉糸:今の彼には自分の身分と地位を越えた、出過ぎたマネをするつもりはない。こちらの利益と一致するなら、利用しない理由はないだろう。

松の実酒:……なるほど……ではさっきはどうしてあんな顔を見せたのですか?

京醤肉糸:あれは――先日から注目していた絵師が、外で出歩いているためなかなか新しい絵巻を出さないから。おや……まさか式典の件で悩んでいると思っていたのか?

松の実酒:……やはり貴方には聞かない方がいいですね。


企み

本当の目的は……

南離印館

奥の間

 一人の侍従は急いである部屋の前に来た。周りに確実に誰もいない事を確認すると、中に入った。

明四喜:そんなに緊張する必要はない、まるで泥棒のようですよ。

 急に聞こえた声は彼の耳元に入った。目の前の明四喜は悠然としていた。

青年:明四喜様、羊方蔵魚さんから新しい情報が来ました......しかし羊方蔵魚さんは急用がありましたので......私に伝言を頼まれました。

明四喜:恐らくまたどこかで偽の絵を売りさばこうとしているのだろう。

青年:明四喜様、羊方蔵魚さんの情報で場所はほぼ秋山の山荘であると確定しました。

青年:噂によるとあの山荘はある億万長者のもので、中に様々な高価な品があるそうです。羊方蔵魚さんは偶然にも中の絵を手に入れて、潜んでいる朱雀様の気配に気づいたようです。

青年:羊方蔵魚さんは「自分は明四喜様から色々なことを勉強したのだからこの判断に絶対間違いない」と言っていました。ご覧ください、羊方蔵魚さんは既に地図に印を付けました。山荘内部の地図はまだ貰っていませんが、手に入れ次第羊方蔵魚さん自らお届けするとの事です。

明四喜:秋山……

 明四喜は地図を広げると、興味深く観察し始めた。

明四喜:良い情報だ。

青年:明四喜様の期待を裏切らなくて何よりです!他の用事がありませんなら……私はお先

に失礼し……

明四喜:待ちなさいーー

明四喜:この情報を館長たちに知らせなさい。

青年:え......?明四喜様それはどう.......

明四喜:露骨に言うのはダメですよ、良いですね?

青年:は.......はい!......わかりました。


地図

あそこに行く……

南離印館

書斎

 羊方蔵魚はゆっくりと書斎に入った。だが中の人を見ると、彼は思わず足を止めた。

明四喜:機嫌良さそうですね。

羊方蔵魚:あら、明四喜様ではないですか。今日はお早いですね......お待たせしてしまって申し訳ございません、お詫びとして私は先に一杯飲みますよ。あははは......

明四喜:最近、貴方の商売はなかなか上手く行っているようですね。

羊方蔵魚:あらあら~明四喜様に比べたら大したことありませんよ!

 明四喜はお茶を飲みながら、のんびりしている様子を見せている。羊方蔵魚は少 し考え込んでから、口を開いた。

羊方蔵魚:あの、地図のことは全て済みました、全く問題なしと保証します!

 羊方蔵魚は山荘内部の地図を広げた。

明四喜:この地下の陵墓.......

羊方蔵魚:はい、そちらの反応がとても強いです。だから朱雀の神物はここにある可能性が高いと思います。

羊方蔵魚:でも明四喜様も知ってるでしょう、私は肝が小さい故、中に入りませんでした、そのため中の情報は......

明四喜:構いません。

羊方蔵魚:流石旦那ぁお優しい!

明四喜:他の者が入りますから。

羊方蔵魚:え?どういう意味です?まさかこの羊方蔵魚より先に情報を手に入れられる人がいたのですか?一体何者です?

明四喜:それは君と関係ないことだ。

羊方蔵魚:あら、余計なことを言ってしまったようですね。では他に用事がないなら私は先に失礼します......さよなら!


任務

ンシェズの任務

南離印館

書斎

 ヤンシェズは書斎の門を開けた。背の高い男が窓口の隣に立っている。

明四喜:来ましたか、ヤンシェズ

ヤンシェズ明四喜様。

明四喜:君に任せたい任務があります。

ヤンシェズ:はい。

明四喜:任務の内容を聞かないのですか?

 明四喜は少年の真面目な顔を見ながら、笑っていた。ヤンシェズが気づくと不自然に頭を下げた。

ヤンシェズ明四喜様の要求なら......どんなことでも受け入れる......

明四喜羊方蔵魚からの情報です。秋山と呼ばれる山に朱雀様の神物があると。

明四喜:しかしこの事は、恐らく京醬肉糸たちもすぐわかると思います。神物は不オよりも、今の彼にとっての方が重要です。

明四喜:だから彼は必ず自ら探しに行く。君も一緒に行って協力すればいいだけです。

ヤンシェズ:彼ら......協力する......?

明四喜:そう、彼らを助けて神物を探す事は、不才たち自身を助ける事に繫がります。

ヤンシェズ:わかった。

明四喜:心配しないでください。何も考えずついて行けば良いのです。

ヤンシェズ:はい。

明四喜:そうだ、この鏡を君にあげましょう。何かあったらこれで不才に連絡しなさい。

 明四喜は一枚の小さくて精致な鏡をヤンシェズに渡す。精巧で、手のひらの中に隠すのには十分な大きさだ。

 ヤンシェズはきちんと鏡を仕舞ってから、部屋から出た。


手がかり

貴重な情報

南離印館

書斎

青年:館長、羊方蔵魚を監視している者によると、彼はやはり秋山と呼ばれる山に神物の手がかりを見つけたようです。

京醤肉糸:その情報、明四喜は知っているか?

青年:はい......羊方蔵魚はもう副館長に報告しました。そして彼らは既に地図を用意しました。館長、必要ですか?

京醤肉糸:構わない、彼らの監視を続けてくれ。地図のことなら、私に考えがある。

青年:はい、かしこまりました。

 侍従が部屋から出ると、部屋の中でのんびりとお茶を飲む女性はやっと口を開いた。

片児麺:君の予想通り、彼らは本当に神物を探していた。でも......明四喜が神物の情報を君に教えると思っているのか?

京醤肉糸:それは彼が今回の式典においての権力をどのくらい求めているか次第だ。

片児麺:偽の情報を教えてきたらどうする?

京醤肉糸:貴方は私の手の中にあの玉佩のことを忘れたか?そして、彼もそこまで愚かなことをしないと思う。

片児麺松の実酒に教えてあげないのか?ーーでも彼の性格だと、きっと安心できないでしょうね。

京醤肉糸:だから、彼には余計なことを考えさせない方が良い。

片児麺:そして彼が君を非難することを待つの?そこまで自信あるの?権力を手に入れた明四喜が式典で何かするとは心配してない?

京醤肉糸:未だに探し出されていない神物がある。あの男が本当に「朱雀神君」の力が欲しいなら、現時点では手を出さないはず。そして今の彼には、あの力を奪う手段がない。

京醤肉糸:先祖たちの力がそんな簡単に制御できるものなら、彼ら自身の顔に泥を塗る事になるだろう。

片児麺:君の考えが正しいことを願うよ。

京醤肉糸:なんだ、まだ私のことを信じていないのか?悲しいなあ......

片児麺:早く黙ってくれれば、君を追い出さない方向性で考えよう。

京醤肉糸:ここは私の書斎なのに。

片児麺:......

京醤肉糸:その茶碗は高い物だから投げないでくれ。


盗み聞き

そのことについての情報が入った。

南離印館

裏庭

 蟹釀橙は彫花蜜煎を裏庭に連れてきた。石の机に翼鳥の形をした木製の機関が置かれている。

彫花蜜煎:蟹釀橙またおかしなのを作ったの?

蟹醸橙:ふふ~当ててみなよ~

彫花蜜煎:だの機関鳥じゃないか。

蟹醸橙:これは普通の機関鳥じゃない!荷物を運べるよ!

 蟹釀橙はボタンを持ち出すと、彫花蜜煎に説明する。

蟹醸橙:ほら、彼は荷物を背負ったりできる。他には荷物を彼の足に結び付けられる。そしてこのボタンを押すと、空中に移動して、荷物を運搬できる!凄いでしょ~

 彫花蜜煎は腰に手を当てて、ぎこちなく空中を動き回る機関鳥を見ていた。木の部品からは「ギシギシ」と音がしていた。

彫花蜜煎:......彼はきっとお腹いっぱい食べれてない。

蟹醸橙:そんなことを言うな!あ......あれいなくなった?!

彫花蜜煎:......だからご飯を食べていなかったからでしよ。

蟹醸橙:す、少し改良したら絶対飛べる!でも一体どこに落ちたんだ......

彫花蜜煎:あの方向......館長の書斎の方みたい......

南離印館

書斎の外

 窓辺に緑を茂らせた低い茂みの中で、翼を折れ、爪をぴくぴくと動かす機関鳥が倒れていた。そして二つの影がこっそりと近づき、部屋の中の対話を聞いていた。

蟹醸橙:?......館長たち全員中にいるのか......

彫花蜜煎:盗み聞きはよくないよ!

蟹醸橙:盗み聞きじゃない!ん?......あれは明四......

彫花蜜煎:シー!

蟹醸橙:なんだ、君も館長たちの会話の内容を知りたいんじゃないか......

彫花蜜煎:叱られたくなかったら声小さくして!

蟹醸橙:......おお......

蟹醸橙:何を喋ってるんだ......朱雀様の神物......朱雀様の神物?!!

彫花蜜煎:シー!声が大きすぎ!

蟹醸橙:館長たちは朱雀様の神物を見つけた?!......おおおお、でもその後の話までははっきり聞こえない!

彫花蜜煎:落ち付け!おい、うちを押しつぶすな!!

 ガチツ。

 ギシギシーーギシギシーー

 二人が押したり突いたりしている間に、蟹釀橙のポケットの中のボタンが押された。そして機関鳥は激しくもがいて、飛び起きたが、しばらくしてまた落ちた。

彫花蜜煎:......

蟹醸橙:......

 二人の息が止まった。しばしの沈黙の後、京醬肉糸の声が響いた。

京醤肉糸:二人とも、出てきなさい。


子ども

普通ではない子ども

聖教

拠点

 瑠璃色の瓶の中で、濁った液が絶えず流れていて、瓶の束縛を突き破るようです。細い手が瓶をなで続けている。

チキンスープ:間もなく結果が出る、もうしばらく待て......

黒服の人:せ、聖女さま!新しい情報が来ました!

チキンスープ:言え。

黒服の人:あの体は、西の山の山荘の陵墓にあるそうです!そして子どもの姿だそうです......

チキンスープ:子ども?ふむふむそれはどうでもいい、聖主様に合うなら問題ない。

チキンスープ:その子どもが我々に臣服(しんぷく)する可能性は?

黒服の人:その子供は妙な鏡を持ち、見た目も普通の人間ではありません。試してみても差し支えないと考えます......

チキンスープ:よし、その者を完璧に連れて帰れ。

黒服の人:はい!今すぐ出発の準備をします。

チキンスープ:覚えておけ、失敗すれば、聖主様はそなたらをお許しにならない。

黒服の人:はい......!聖女様!


計画

聖女の目的

聖教

拠点

チキンスープ:先ほど話した場所は全て分かったか?

黒服のリーダー:はい!西の秋山の山荘の地下陵墓でございます!

 黒服のリーダーは聖女の顔を見ると、汗がいっぱい出た。

チキンスープ:任務は?

黒服のリーダー:はい!目標を確保して、連れて帰ります。す、全ては聖主様降臨のため!

チキンスープ:そうだ、全ては聖主様のためだ......

チキンスープ:どんな手段を使ってでも、そ奴を連れて帰る。どんな手段を使っても良い。

黒服のリーダー:はい!

チキンスープ:聖主様......慌てないで下さい......その日はもうすぐです......

チキンスープ:間もなく......間もなくできる......ふふ......間もなく......

 妖しげな笑い声を聞いて、黒服のリーダーは思わず頭を低くした。しかし見なくても想像できた、聖女の目に溢れた狂気と執着を。


神君の継承者

高位の人にあるべき覚悟

南離印館

広間

 上品な堂内に、華麗な男が座っている。目の前で優しい笑顔を浮かべている者の話を真剣に聞き、時々うなずいている。

 窓際に立つ京醬肉糸は自分の扇を使って、後任の南翎と明四喜を見ると気が散って放心した。意識が戻った時には、明四喜はもう彼の前まで歩いてきていた。

明四喜:館長も南翎を見に来たのですよね。

京醤肉糸:ああ。暫くの間、彼の面倒は貴方にお願いする。

明四喜:これは不才の責任です。でも南翎は良い子、十分な覚悟と能力を身につけています。

京醤肉糸:そうか、私は神君を継承するのは良い事ではないと思う。

明四喜:自由な館長なら、考え方が他の者と異なるのは当たり前です。しかしさっきの言葉やはり他の人にそんな事は言わない方がいいと思います。

京醤肉糸:他意はない。ただこの子が可哀そうだと思っただけだ。

明四喜:不才も同じ気持ちです。凡人の体で神君の力を受け継ぐのは、やはり意志が必要です。

明四喜:しかしそうする理由、館長ならきっとわかりますよね。

京醤肉糸:それは当然。

明四喜:それで良いのです、不才があの子と何を喋ったのかを知りたくないですか?

京醤肉糸:貴方達の会話に干渉する権力はありません。

明四喜:ただ彼にこう言っただけです。「継承者に選ばたからには、力を背負うと同時に、ある程度の代価が必要です」と-彼がひるまない事を願います。

明四喜:不才はまだ他の用事があるので、お先に失礼します。館長。

 明四喜の敬虔な語り口から微かに不明な笑みを感じた京醬肉糸はそっと手の中で扇子をたたいて、目を細くした。

 次の一秒後、部屋の中でじっと座っている男を振り返ると、彼はまたため息をついた。


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ゲーム情報
タイトル FOOD FANTASY フードファンタジー
対応OS
    • iOS
    • リリース日:2018/10/11
    • Android
    • リリース日:2018/10/11
カテゴリ
ゲーム概要 美食擬人化RPG物語+経営シミュレーションゲーム

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