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創世日祭典・ストーリー・サブ月見祭

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月見祭り

4-1動物園

 さんまの塩焼きすき焼きが金魚すくいをしていると、背後から覗き込む影が見えた。

竹飯「なぁ、旦那よぉ……ここに俺様を連れてきて何をさせる気だ?」

北京ダック「吾も考えのたのですが……やはり金魚すくいはそなたに相応しい」

竹飯「金魚すくいだって? へへっ! やっぱり旦那は俺様のことわかってるな! 俺は木を登ったり水に潜ったりするのが得意なんだぜ!」

北京ダック「知ってますよ、検討を祈ります。」

竹飯「任せとけ! おーい――太郎、次郎! こっちに来い!」

すき焼き「あれ? どこの竹鼠???」

竹飯「おい! オメェら! ダメだぜ!!!」

さんまの塩焼き「……ミカン! 駄目だよ!」

北京ダック「ふむ? これはこれは……。」

 竹飯が飼っている竹鼠は、さんまの塩焼きのニャンたちに飛び掛かった。驚いたニャンたちは毛を逆立てている。そのうちの一匹が、北京ダックの懐に飛び込んでいた。

竹飯「わりぃ……! 竹鼠が迷惑かけたっ!」

さんまの塩焼き「いえいえ、ミカンたちはちょっと怖がりなだけですよ。」

北京ダック「うちの者が失礼しました。どうかお許し願いたい。」

 三人は同時に頭を下げた。その様子に思わずすき焼きは笑ってしまう。その声に、残りの三人も照れ笑いで後ろ頭を掻いたのだった。


4-2人魚の歌

 西湖酢魚は池のそばに座って、金魚と戯れながら、優しい歌声を口ずさんでいた。

 偶然通りかかったシュールストレミングは、その光景に思わず足を止めてしまう。

西湖酢魚「貴方たちも賑やかな祝典に遊びにいきたい?」

西湖酢魚「残念だけど、貴方たちは私と同じ……一方の天地に閉じ込められてしまってるから。」

 金魚は彼女の歌に小さい尾を高くあげて、西湖酢魚の指の周りをぐるぐる回る。彼女を慰めるかのように、その指にキスをした。

 その姿を背後から見ていたシュールストレミングは思わず拍手をする。振り返った西湖酢魚の横に座って、にっこりと微笑んだ。

 西湖酢魚は、突然現れた珍客に瞬きをする。彼女の足元から覗く魚の尾を見て、少しだけ不思議に感じたからだ。

西湖酢魚「あら……貴方は?」

シュールストレミングシュールストレミングと申します。あなた、とても歌が上手ね。」

西湖酢魚「あ。ありがとうございます……私は、西湖酢魚と申します。」

 西湖酢魚の視線が自分の尾に注がれていることに気づいたシュールストレミングは肩を落とした。

シュールストレミング「怖がらせてしまったかしら。私と貴方は違うから……驚いたでしょう?」

西湖酢魚「少しだけ不思議に思っただけで、驚いてはいません。この世にはたくさんの出会いがありますが、私は貴方と出会えたことを嬉しく思っています……一曲、歌わせてもらっていいですか?」

 私は歌うことくらいしかできないから――と西湖酢魚は透明な声で歌った。それは、どんな言葉よりもシュールストレミングの心に響いた。

シュールストレミング「ありがとう――もう一曲歌ってくれない? もっと貴方の歌を聞いていたいわ……!」


4-3斉しい輝き

おせち「そちはまこと、光栄ぞ! わたくしの視界に入ることができたのだからな!!」

ブラッドソーセージ「え? 何この食霊……。やばくない?」

 突然声をかけられたブラッドソーセージは訝しげにおせちを見る。

おせち「なんだ? 巫女のわたくしに認められて嬉しくないのか? もっと喜ぶと良いぞ!!」

ブラッドソーセージ「……あなた、スターゲイジーパイと似た光を持ってるわ――でも残念、その光はあなたを不幸にする……。」

おせち「は? なぜわたくしが不幸に? わ、わけがわからぬ!!」

 おせちの声に、金魚が散り散りになる。それを見て、クスクスとブラッドソーセージは笑った。

ブラッドソーセージ「ほら、魚が逃げました。これは不幸なことではないでしょうか?」

 この少女は危険だ――そう察知したおせちは、逃げるようにこの場から去っていった。

ブラッドソーセージ「ふふっ、怖がらせすぎちゃったかしら? ま、いいか。スターゲイジーパイとの時間を邪魔されたくないしね……。」

スターゲイジーパイブラッドソーセージ! やっと見つけた! って……わぁ!? 金魚が一か所に集まってる! 何をしたの!?」

 スターゲイジーパイが金魚を見て驚いた。その様子を微笑ましく見つめるブラッドソーセージだった。


4-4ある意味天才

 焼餅タンフールーは金魚すくいをしていた。

タンフールー焼餅、いまだ! 取るんだー!!」

焼餅「ああ、任せろ! っとと!?」

 そのとき、焼餅の背後に誰かがのしかかってきた。それは、ナルトの髪飾りをつけた少女だった。

 その勢いで焼餅の手から金魚すくいの網――ポイが水の中に落ちてしまう。

焼餅「……。」

タンフールー「……。」

 茫然と焼餅タンフールーが振り返った。焼餅に覆いかぶさっている少女とふたりの視線が重なる。

 ナルトの髪飾りをつけた少女は状況を察して、引きつった笑みを浮かべた。

うどん「ご、ごめんね……わざとじゃないから! あたし、よく転んじゃうんだよね……」

うどん「店員さん、ポイくださいな。この失態は……あたしの腕で返す!」

 店員からポイを受け取り、少女は袖を巻いて金魚すくいを始める。タンフールー焼餅はその様子を黙って見守った。

――五分後。桶にはたっぷりと金魚が泳いでいた。だが少女はまだやる気満々で池を見つめている。

うどん「はい、これは君たちにあげよう! 金魚すくいは得意なんだ! まだまだ取っちゃうよー!!」

焼餅「……。」

タンフールー「あ…ありがとう……でもこんなにいらないよ……。」

うどん「店員さん! 桶をもうひとつちょうだい! 遠慮はいらないよ! ぜーんぶ取ってあげるからねー!!」


4-5金魚

 土瓶蒸しが会場をぶらついていると、金魚すくいの前にいる純米大吟醸を見かけて立ち止まった。

土瓶蒸し「おや、純米大吟醸。あんさん、金魚すくいとかやるんか? 意外やわ。」

 土瓶蒸しの姿を認め、純米大吟醸はキセルの煙をゆっくりと吹いた。

純米大吟醸土瓶蒸し……こんなところで会うとは奇遇でありんす。」

 純米大吟醸は首を横に振って、目を伏せた。

純米大吟醸「金魚の命は儚く脆いもの……遊女のようにその生を弄ばれ、客に買われても、長生きできない――」

純米大吟醸「ほら、あれをご覧あれ。」

 そう言って純米大吟醸が手に示した先には、金魚の入った袋がぺしゃんこになって、地面に落ちていた。

 その中で、二匹並んだ金魚が横たわっている。このままではこの二匹は死んでしまうだろう。

土瓶蒸し「これが彼らの運命だったら?」

純米大吟醸「彼らはその運命を変えるべきです。外が危ないとしても、外に出てみなければ真偽はわからないでありんす。」

土瓶蒸し「それが叶わなかったら?」

純米大吟醸「水に依存してしかいきられないならば、環境をよく知ることでありんす。そうすれば、環境に左右されないで生きられるようになるかもしれない……。」

土瓶蒸し「……私は、難しい話は苦手でしてね。これから私が詩を一句読みますわ。それでこの話は終わらせたいですなぁ。」

 純米大吟醸はキセルを握った手を軽く揺らしてから、ゆっくり立ち上がる。

純米大吟醸「あちきはもう行きます。最後に、良いことを教えてあげましょう。金魚すくいのポイは、高く売れるそうです。」

 純米大吟醸は柔らかく微笑み、優雅な歩みでその場から去っていった。

土瓶蒸し「いい話を聞きました。来年の祭典に向けて、いろいろ調べてみましょかね。」


4-6間違った食べ方の例 

火鍋「うーん、どう? 味がしなくない?」

串串香「難しい問題ね。これ、桜の島の料理だからねぇ……。」

 火鍋はため息をつき、スプーンを置いた。

おでん「あらら……お口に合わなかったですかい?」

火鍋「うーん――この出汁、薄くない?」

串串香「美味しいけど、随分と繊細な味よね。これこそ、桜の島の料理って感じだわ。」

 おでんは頷いた。

おでん「そうですねぃ。食材本来の味で食べる人を感動させ、その心をあたためる……それこそあたしのおでん……って、こほん! こほんこほん!! な。なんですか、それは?!」

火鍋「へへーん! マイ唐辛子だよー!」

串串香「ちょ、ちょっと火鍋!?」

火鍋「知らない店に行くときは、マイ唐辛子は必須でしょ!」

串串香「うぅん……それはどうかしら。」

火鍋「まだ足りない……まだまだ足りない……どんどんいれちゃうよー!!」

おでん「ご……ゴホゴホ……あの!」

串串香「ひ、火鍋、ちょっとストップ!」

火鍋「うん?」

 火鍋は手を止めたが、既にお椀の中は真っ赤に染まっていた。

 その様子に、おでんは目をつぶって、手で顔を遮った。

おでんおでんは……こほんこほん……! そのように食べるものではありません……!」

おでん「食材の……ゴホゴホ……! 本来の味を……コホン!」

火鍋「大丈夫? なんでそんなに咳き込んでるの?」

串串香「水を飲んで、落ち着いてちょうだい。この子ったら、もう……。」

 その言葉におでんは水を飲んだ。そして、長い溜息をついた。

串串香「店長さん、せっかくのおでんを、ごめんなさいね。」

おでん「……いえ、お客さんがおいしいと思えばそれいいです。来年には、辛口が好みのお客さんが好むおでんを開発しておきますね。」


4-7おでんの見識 

 水信玄餅がテーブルの前に座ると、おでんは熱いおでん一杯を運んできた。

水信玄餅「私は桜の島出身ですが、この通り自由が利かない身で……このお店のことはよく耳にしていたので、祝典に出店していると話を聞いてとても楽しみにしていました。」

おでん「いやいや! そんな、大したモンじゃあありません! いたって普通のおでん屋ですって」

水信玄餅「料理の腕は勿論、お客様のことも熟知しておられる様子で……観察眼に優れているのですね。そう聞きました。」

おでん「勘弁したってください……あたしゃ、自分の話よりもお客さんの話を聞きたいですよ。おまえさん、最近、何かありましたか? 随分と暗い顔で店に入ってきたんでね、ちょっと気になりました。」

 そう促され、水信玄餅は息を呑んだ。おでんは目の前で優しく微笑んでいる。その顔に安堵を覚えたのか、水信玄餅はゆっくりと話し始めた。

水信玄餅「最近……という訳でもないのですが。私は周りの者を不幸にしてしまう存在のようです。前の御侍様も、それで亡くなってしまいました。」

水信玄餅「私の周りにいる人は、皆いい人なのです。それなのに、私に関わってしまったために皆不幸になってしまう……。」

 うなだれる水信玄餅に、おでんは軽やかに笑った。その態度にムッとして、水信玄餅は上目遣いにおでんを睨んだ。

水信玄餅「……信じてませんね? 私の友達もそう言いました。そんなのは私の思い込みだって。けれど……!」

おでん「いえいえ、そういうことじゃありませんよ。お前さん、自分で言ったじゃないですか。周りにはいい人ばっかりいるって。」

おでん「ろくでなしの傍に、良い者たちは集いませんよ。だからお前さんは、ろくでなしなんかじゃあありません。わかりますか?」

 水信玄餅は驚いて目を見開いた。

 その時――勢いよくお店の扉が開かれた。

桜餅水信玄餅っ! ここにいたんだね! そろそろ花火大会が始まるよ!」

猫まんま流しそうめんたこ焼きを誘ってくるそうですよ。早く行きましょう。」

おでん「ほら、沈んだ顔はもう終わりでさぁ。おでんは包んで差し上げます。みんなこれつつきながら花火を楽しむといいですよ。」

 三人はおでんにお辞儀をして去っていった。その様子を見て、おでんは柔らかく微笑んだ。

水信玄餅「……あ、あの……その、ありがとうございます……。」

おでん「友だちがいるあの子は、きっと大丈夫でしょう。さて、次のお客さんのために、おでんを追加しましょうかね……。」


4-8祝福のお面

お好み焼きは激しいスピードで走っていた。

おでんの店まであと百メートルくらいのところまで来たので、お好み焼きは立ち止まる。そして息と身なり整えて、しずしずとおでん屋に入っていった。

お好み焼き「コホン!」

おでん「おや、また戻ってきたんですかい? 何か探し物をしているんでは?」

お好み焼き「見つかったんよ!」

おでん「それはよかったですわ。納豆も安心して祭典を回れるでしょう……では、何か食べていきますか? 豆腐はまだありますよ。」

お好み焼き「いいの! ちょっと通りかかっただけだから! それより……あの、ちょっとこっちに来てくんない?」

おでん「……なんです?」

お好み焼き「はい、これ!」

お好み焼きは、手に持っていたお面をおでんに押し付けた。

お好み焼き「あげる! じゃあまた!」

おでん「え……っと、これはいったい?」

お好み焼き「それは好運を呼ぶお面! 結構効果あるらしいよ? だから、かぶってなよね!」

おでんは手に持っているお面を撫でて、ひっそりと笑った。

おでん「困ったお嬢さんだ……フフッ。」


4-9危険な食霊

 ブラッディ―マリーは身を縮こまらせて、美味しそうな匂いのする暖簾を押しのけ、店の中へと入っていった。

ブラッディマリー「はぁ……ここはあたたかいですね。」

おでん「おや、いらっしゃい。お兄さん、何にしやしょ?」

 ブラッディ―マリーは身を縮こまらせて、美味しそうな匂いのする暖簾を押しのけ、店の中へと入っていった。

ブラッディマリー「ちょっと疲れてしまいましてね……ここで休ませてください。ふぅ……。」

おでん「わわっ、お客さん!? ……仕方ないですね、お茶でも飲んで体をあっためておくれ。」

おでんは小さく嘆息し、熱いお茶を注いだ湯飲みを出した。ブラッディ―マリーはそれを受け取り、ゆっくりと飲み始める。

ブラッディ―メアリーは、隅の席を陣取って、お茶を一杯飲む。そして満足気に頷いて、そっと店を後にした。

それから暫くして――店のドアがガラリと空いた。

プレッツェル「店主よ、今日この男を見かけなかったか?」

プレッツェルは、手に持った肖像画を男に見せる。

その肖像画を見たおでんは苦笑して言った。

おでん「ああ、ついさっきまでそこでお茶を飲んでいましたが――もう出ていってしまったようですね。」

プレッツェル「……そうですか。あの男は危険です。またここに来ることがあれば、十分に気を付けて対処してください。」

 お辞儀をして出て行くプレッツェルを見送って、おでんは小さく頷いた。

おでん「ふむ、危ない……ですか。さて、どうなんでしょうね?」

 おでんは面白いふたりだ、と思わず笑ってしまったのだった。


4-10密談

おでんの店で、土瓶蒸しはお酒を置いて、興味深そうに佛跳墻を見ている。

土瓶蒸し「へぇ~! 今晩のあの花火も君の商品なの?」

佛跳牆「ああ、そうだ。」

土瓶蒸し「ふむ――素晴らしい!皇都のイベントも花火で終わったら良いのですが……」

佛跳牆「ほぉ?君は花火に興味があるのか?」

土瓶蒸し「はい、是非とも桜の島で打ち上げられた様子を見たいですね。」

佛跳牆「それはそれは。うちの花火は、ティアラ1です。皆さんを失望させない、立派な花火です。」

土瓶蒸し「……でも、あんな大きなものが海を越えるって厳しいのでは?」

佛跳牆「うちの船なら、問題はないですね。」

佛跳墻は人差し指でテーブルを叩くと、爪の先が辺り、歯切れのよい音が響く。

佛跳牆「だが、現在の桜の島の状況で、商品を運ぶことができるのか……?それが問題になってます。」

土瓶蒸し「ふむふむ、なるほど。それが問題なのでしたら、私が協力できそうですよ。その件、是非とも私にお任せを。」

その言葉を聞き、佛跳墻の顔が明るくなる。ふたりはフッと笑い合い、盃を手に乾杯をした。

土瓶蒸し「なにとぞよろしくお願いしますわ。」

佛跳牆「こちらこそ、よろしくお願いします。」


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ゲーム情報
タイトル FOOD FANTASY フードファンタジー
対応OS
    • iOS
    • リリース日:2018/10/11
    • Android
    • リリース日:2018/10/11
カテゴリ
ゲーム概要 美食擬人化RPG物語+経営シミュレーションゲーム

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