BLACK UNIVERSE_3
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各話セリフ/意訳
Part.3
「スルビの事故を、自分のせいだと思ってる?」
「スルビも言ってたよ、君のせいじゃないって。だから・・・」
「先輩やスルビ様がどう思っているかは関係ありません。」
「私のせいなのです。」
「ここのところ、私はずいぶん軽率に行動していたようです。」
「誰とも関わってはいけないとわかっていたのに・・・」
「どうして駄目なの?」
「運命だからです。」
「生まれたときからそうですから。」
「それは思い込みだよ。」
「誰だって大なり小なりトラブルは経験する。」
「君はただ、そんなトラブルを全て自分と結び付けてるだけだよ!」
「家を見ましたよね?」
「私はこんなお家でずっと暮らしてきたのです。」
「幸福と不幸、神様と運命。」
「私はそれらから離れた考えをすることができません。」
「だからです。」
「誰かが傷つくのを全て自分のせいと考えるのは。」
「けれど、私のせいで誰かが不幸になるなんて耐えられませんでした。」
「私が持ち歩いている鞄がありますよね? 護符をたくさん貼った・・・」
「あれは本当は、不幸を防ぐことには何の効果もないのです。」
「けれど・・・」
「私の周りに人が来るのを防いでくれます。」
「私の周りでだけ起こらなければいい。私が私のせいと思わずにいられたらいい。」
「そのために人と距離を置こうとしているのです。」
「・・・」
「スルビのお母さん、」
「こないだ亡くなられたんだって。」
「スルビのお父さんは海外にいたから、知らせが遅れて先日帰国したらしい。」
「もしスルビが良いなら一緒に暮らさないかと聞いてみるつもりだったそうだよ。」
「けど、どう顔を合わせたらいいのかわからなくて、陰から様子を窺っていて・・・」
「一度だけ機会を与えてほしいと」
「伝えたかったんだってさ。」
「何かを諦めるのは何より簡単だけど、何も変えられない選択なんだ。」
「スルビのお父さんも、仲直りを諦めて生きていく選択もできただろうね。」
「でも、スルビのお父さんは会って許しを請う道を選んだ。」
「機会は自分で探さないと訪れない。人と接する機会も、君の不幸を克服する機会も。」
「君自身が動かなくちゃ手に入らないんだ。」
「君も望んでるんじゃないの?」
「普通の生き方を。」
「せめて、悔いが残らないくらい努力してみよう。」
「ひとりが辛くなったり、変われる気がしなくなったときは、」
「俺が手伝うよ。」
「もう少しだけ頑張ってみよう。俺たちで。」
ガララッ
「スルビ!」
「交通事故って。」
わあっ
「もう平気なの? 体は大丈夫?」
「何ともないよ。そもそも市街地で大してスピード出てない車だったし・・・」
「酷くないみたいでよかった・・・ 心配してたんだよ。」
「うんうん。それに、あの子がそばにいたって聞いて・・・」
「けど、なんであの子といっしょにいたの?」
「・・・」
スー・・・
「イ・ヘジン。」
「ちょっと顔貸して。」
「別に文句があって呼んだんじゃないの。」
「ただ雰囲気が悪かったから出ただけ。」
「・・・父の話はみんなにはしないで。ジへやジョンミにも話してないから。」
「お話しするつもりはありません。」
「そう。ならいいの。」
「・・・実のところ、」
「ストーカーや交通事故なんかより、」
「あの人の娘に生まれたことが大きな不幸だったのかもね。」
「そもそも、どっちもあの人のせいで起きたことだし。」
「7年の間、一本の電話も、手紙の一通すらも寄越さなかったのに。」
「図々しく私の前に現れて、病院にまで来て、すまないなんて言ってきた。」
「すまないって?」
グ ッ...
「こんなに放っておいて、今更?」
「私が父をどれほど好きかわかってたくせに!」
「わかってて捨てたくせに!」
「世界で一番好きな人に、ある日突然捨てられることが」
「どんなに辛いかわかっててそんなこと言うの?」
「すまないなんて話をそんな簡単にするの?」
「何回電話しても繋がらなくて、直接会いに行ったとき。父が私になんて言ったか。」
「もう他人だから来ないでほしいって。」
「だから言われた通り、父親なんていないと思うことでこれまでやってきたのに。」
「どうして今になってこうなるの?」
「それで、よろしいのですか?」
「これまでのように、」
「お互いをいないものとして生きていくことで、よろしいのですか?」
「・・・いいの。」
「今さらどうなるって言うの?」
「もう遅いのよ。」
「・・・これは私が言われた話なのですが、諦めることは何より簡単だけれど、」
「何も変えられない選択なのだそうです。」
「お父様もスルビ様と仲直りすることを諦めて」
「残りの人生を生きる選択もできたことでしょう。」
「そちらのほうが遥かに簡単な選択でしたはずです。」
「ですが、お父様は会いに来るほうを選ばれました。」
「だからって・・・」
「もちろん、だからと言ってスルビ様が謝罪を受け入れないといけないことはありません。」
「ただ・・・」
「簡単な選択ではなく、後悔のない選択ができたらいいですね。」
「スルビ様のお父様がそうされたように。」
「...あんたがこんなに喋るの初めて見た気がする。」
「・・・そうですね。」
「以前の私なら、これほど深く関わることは望まなかったでしょう。」
「ですが、私なりに努力してみようと決めたのです。」
「後悔しないために。」
「・・・」
フン!「父の顔を10発くらい殴ってやんなきゃ後悔しそうなんだけど。」
「それでもいいのよね?」
はい?「・・・まぁ・・・それがスルビ様の選択なのでしたら・・・・・・」
しどろ もどろ*1
「なんてね。冗談よ。」
「・・・そうしたところで父を許すつもりなんてないし。」
「けど・・・」
「後悔しない選択かぁ・・・」
「ヘジンちゃん!」
「どしたのそれ?」
「スルビ様がくださいました。」
「お父さんとのことは上手く解決できたみたいだね。」
[バナナ味]*2
「どうでしょうか・・・」
「ひとまず一度会って話を聞いてみると言っていました。」
「その後、縁が切れても頬を殴ってやる。とも。」
「・・・頬を?」
「はい・・・嘘だと言っていましたが・・・ 全く冗談に聞こえませんでした。」
「ところで、どうされたのですか?」
「今日は部活動は無い日ですが。」
「ああ。家の方向が俺と同じだったから。」
「いっしょに帰ろうと思って。」
「ダメかな?」
「気乗りしないならやめとくけど。」
「いえ、そんなことはありませんが・・・」
「先輩は、どうしてこんなに良くしてくださるのですか?」
「え?」
「もし・・・不幸部を辞めないのか不安なのでしたら、」
「ご心配には及びません。」
「えっと・・・うん。」
「実はさ。」
「君を初めて見たとき」
「俺と似てるなって思ったんだ。」
「先輩と私がですか?」
「いやいや、今のじゃなく子供の頃の俺とね。」
幼い頃は心臓が弱くて、よく入院してたんだ。 |
走って遊んだりできなくて、 |
手術のたびに数ヶ月は入院生活だったから、あまり友達もいなかったし。 |
毎日病室で、俺に何の罪があってこんなふうに生まれてきたんだろうって思ってた。 |
そうしてる内に性格がどんどん捻くれていった。 |
「完全にネガティブになってたんだ~」
あ は は は
(まったく想像できませんが・・・)
「あのとき先生が現れなかったら、俺は一生そんなふうに生きてたんだろうね。」
「その先生は病気を治してくれたわけじゃないし、」
「友達を作ってくれたわけでもないけど。」
「俺の世の中の見かたをすっかり変えてくれた。」
「・・・人はとても小さなキッカケで大きく変われる。」
「そんなわけで、俺が君のキッカケになれたらいいなって思ったんだ。」
「それにね、俺は高校の部活にかなり夢見てたのに、みんな興味なくってさ~」
ごめんな~
部活やる気ないだなんて!
「ちょうど君がいい部員になりそうだったから必死に勧誘したんだよ!」
「一打双皮ってね!」*3
「こういうときは一石二鳥と言うものですよ。」
「とにかく!」
「君が部活に来ないなんてことにならなくて本当によかった。」
「スカウトに苦労したし。」
ガタン
「ただいま帰りました。」
ギィィー・・・
「・・・ああ。」
「ここのところ機嫌が良いようだね。」
「先日うちに来たあの男の子の影響かい?」
「おまえもよくわかっちゃいるだろうけど・・・」
「運命をいつも肝に命じておくんだよ。」
「人と深く縁を結べば傷つくことになるんだからね。」
「気の毒だけどね、私ゃおまえが心配でね。」
「・・・はい。心得ています。」
脚注
- *1 訳注:「당황」=狼狽.
- *2 訳注:「바나나맛(バナナ味)」. 実在の商品(参考URL:http://www.bing.co.kr/brand/milk/73)
- *3 訳注:「一打双皮(일타쌍피)」韓国の俗語. 花札で「1枚の札で2枚取ること」から. 字面が物騒らしい?